ブラッグミラー(Bragg reflector)は、光ファイバーなどの導波路で使用される反射鏡です。これは、屈折率が変化する、または誘電体導波路の特性(高さなど)の周期的な変化によって、ガイドの実効屈折率が周期的に変化する、交互の材料の複数の層から形成される構造です。波長が層の光学的厚さの4倍に近いと、多層膜は高品質の反射器として機能します。
繰り返しの層数を増やすと、ミラーの反射率が増加し、各層の屈折率差が増加すると、反射率と帯域幅の両方が増加します。
このブラッグミラーをシリコン(Silicon)とシリコン酸化膜(SiO2)の多層膜で設計してみます。
設計波長を600nmとします。
シリコン(Silicon)の膜厚は、設計波長の1/4をシリコンの屈折率(n=3.943@600nm)で割った値、つまり600/4/3.943=38.04nm≒38nmとなります。
シリコン酸化膜(SiO2)の膜厚は、設計波長の1/4をシリコンの屈折率(n=1.548@600nm)で割った値、つまり600/4/1.548=96.89nm≒97nmとなります。
このパラメータを光学薄膜シミュレータに設定します。
https://share.streamlit.io/horiems/filmsimulator/app.py
一旦、層数を9層として以下のように入力します。
反射率スペクトルのシミュレーション結果は、以下のようになります。
ブラッグミラーのシミュレーション例(設計波長600nm)
また、そのときのXYZ色度座標と色は以下のようになります。
また、入射角30度になると以下のように反射スペクトルになることがわかります。